京都はだいぶと過ごしやすい気温になってきました。
暑い季節が終わったらすぐに寒い季節が来るので、京都ではこの狭間の快適な気温の日々はとても貴重です。
今日は梁に書いてある文字についてのお話です。
ホテルに改築する際、部屋にあった天井板をはがしたところ、立派な梁が出てきました。
梁は一本の木ではなく、上手に組木されたものが建物全体を支えていました。
その梁と屋根をつなぐ柱に何か文字が書かれています。
この柱は天井板を剝がすまで人目につくことなくひっそりと支えていたはずです。
おそらく何十年も前にこの建物を建てた職人さんが書いたものでしょう。
時空を超えて出現した文字に少し感銘を受けた私は、柱に書かれた文字はあえて何も触らずにそのままにしておきました。
皆さんがお越しになられた際には天井を見上げてみて下さい。
天井に横たわる立派な梁と、この家を建てた職人さんの息吹が伝わる文字を見ることができます。